シドニーマラソンマジ最高sub3.5

海外マラソン3戦目となるシドニーマラソンから帰ってきた。まだ興奮が冷めないうちに記録として残しておこうと思う。

この写真は滞在中に朝ランした時に撮影した奇跡の1枚。レインボブリッジvsハーバーブリッジ。ということで本題へ。

怪我からの復活

実はここまでの道のりは決して平坦ではなかった。
1人で黙々と走ってたところから一転、RETOや旭ランナーズなどランニングチームなるものに入ったりして、練習方法なんかも変えて本気で走りはじめたのが昨年夏。そこから半年ほど走り込んで実力がついてきたと実感した直後に怪我をしてしまった。練習のし過ぎというか、年齢に見合ったトレーニングやケアを怠った自業自得。

そこから半年間はまともに走ることもできない状態が続いていた。月間走行距離も一気に下げて100kmを下回る月が続く中、ドバイマラソンや大阪マラソンなどエントリー済の大会には無理を押して出場し続けた。このブログにも上げている通り、かすみがうらマラソンでは人生初のDNFも経験したりして、昨年末は60まで成長していたVO2MAXもこの頃には53まで下がってしまった。

5月後半くらいから徐々に調子が戻り始め、6月からは月間200〜250kmペースまで持ち直すことができた。1人で走ってたらここまでがんばれなかったろうなと思う。練習会などで仲間に背中を押してもらいながらここまで来れたからこそ、今回の結果につながったんだろな。

シドニーマラソンという大舞台でついに3:26:13のパーソナルベスト更新。高山マラソンで悔しい気持ちで見送った3時間30分の電光掲示板にリベンジ。ようやく念願のsub3.5を達成できた。

「楽しむこと最優先」の作戦がハマった

今回のシドニーマラソンには「楽しむこと最優先!あわよくばsub3.5」というテーマで臨んだ。海外レースなんだから楽しまないと損。旅ラン好きにとってやはり海外マラソンは一大イベントとなるわけで。いや、国内もいろんなところ行って走るの楽しいんだけどさ、海外はまた格別だから。

ペースやタイムの事前計画もあまりせず、10km通過毎の大雑把な指標だけ頭に入れた。10kmの看板が見えたらその時の経過タイム見てsub3.5達成ペースを上回っているかどうかだけわかるように。手に手動ラップのタイムをメモったりもしてないし、走ってる間もほぼ時計を見ることもなかった。そう、ペースや心拍も見なかったのよね。

そんなことより、いい景色だな〜と思えばスマホを取り出して写真を撮るし、迷わずトイレにも行っちゃうし、途中でグレープフルーツとか食べちゃうし、とにかく自由に気持ちよく走った。

最初から最後までずっと楽しく走れたことが何より良かった。30kmの壁を感じるどころか、30km超えた頃からはハイタッチにハマってしまい、手を出してる人を見つけたら寄っていって「イェーイ!」の繰り返し。あれよあれよという間にゴールになっていた。

シドニーマラソンの魅力を語らせてくれ

個人的にシドニーマラソンは激推したい!海外マラソン経験はソウル、ドバイ、シドニーの3つだけだが、この中では圧倒的にシドニーがおすすめだ。まず8月に涼しいというだけで高得点。それに加えて景観と沿道の応援が最高すぎる。

前半戦は景観が素晴らしい

スタートしてすぐハーバーブリッジを渡り、ダーリングハーバーを周って中世ヨーロッパを思わせる建造物が立ち並ぶ市街地を抜ける。港へ戻ると湾の向こうにオペラハウスが見える。サーキュラーキーを抜けて荘厳な国立美術館を横目にサウスシドニー方面へ向かうと、自然豊かなシドニーも感じることができる。

後半戦は沿道の声援が加速する

サウスシドニーでは道路の真ん中にライトレール(路面電車)を挟んだ長い区間を淡々と進むが、沿道はびっしりと応援する人で埋まっている。

そして後半戦の目玉とも言えるセンテニアル公園に入っていくと、ご家族での応援が増えて、低い位置にお子様たちの手が伸びている。これがもうカワイすぎて、寄っていってしゃがんででもタッチせざるを得ない。かわいい金髪のボーイズ&ガールズに並んで手を出されると、おじいちゃんは吸い寄せられてしまう。

その後、植物園を周回してオペラハウスのあるゴール地点まで、沿道を埋め尽くす人たちの声援がずっと背中を押し続けてくれる。東京マラソンも相当な応援の数だが、それ以上じゃないかと思う。

そうそう海外レースでよく見る「Touch Here! Speed Up!」のマリオのキノコボードも今回初めて叩いてみた。なぜか本当にスピードアップした気がしたが、冷静に考えればあれ叩きに行ける余裕がある人は周りより速いだけなんだろうな(あー嫌だ嫌だ、こんな夢のない分析をするおじさんは。

唯一の欠点を挙げるとしたらコースの起伏が激しいことだが、タイムを狙わないで走るならメリハリがあって飽きないという見方もできる。あともうひとつ、欠点と言えば欠点に挙がるのが、金髪の子どもが欲しくなってしまうかもしれないこと。そう、今まさに金髪の子どもが欲しくて仕方がない。

これまでで一番楽しいフルマラソンだった

結果もさることながら、今回は内容面も大満足だった。これまで7回のフルマラソンを経験してきたが、こんなに楽しんだレースは初めてだ。

振り返ってみると、デビュー戦である網走オホーツクは、会社の創立記念日でしかも10周年にあたる日だったため、絶対sub4を達成して花を添えるぞ!と意気込んで走り、結果は達成したもののレース後は救護テントに倒れ込むほどに疲弊してしまった。その後、長い距離を走ると脚が痛くなることからフルマラソンからトライアスロンに浮気したりもしてた。

その後、出会いがありランニングチームに所属してからは記録を狙い始め、そこからは苦しさとの戦いという印象が強まっていった。富山マラソンでPBを出した時も両足が攣ってしまい引きずるようにゴールするという満身創痍具合。大阪マラソンは故障した脚でなんとかしようと思って、ずっと時計とにらめっこしながら走ってしまった結果、気持ちに余裕もなく疲労がえぐかった。

でも今回は違った。もちろんsub3.5という目標はあったものの、それよりも「今この瞬間を味わおう」という気持ちが勝っていた。沿道の人たちの笑顔が印象に残るし、シドニーの風を感じながら走れるし、自分の足音さえも心地よく聞こえた。

こんな心境で走れたのは、ここ最近の練習で調子が戻ってきて、無理をしなくても結果はついてくるという感覚があったからかもしれない。一度怪我を経験してそこから復活できたことで、フルマラソンを走ることの楽しさを知ることができたんだな。とにかく過去イチ楽しい42.195kmだった。これがマラソンの本来あるべき姿なのかもしれないな、と思った。

次は10月頭にある別海パイロットマラソンを走る。シドニーと違って、そっちは本気でタイムを狙って走るつもりの大会だが、今回の経験を経て、がむしゃらにタイムを狙いに行くのではなく楽に走った方が良い結果が出るのかもなと思ったりもする。でもやっぱり追い込んでこそ出るタイムってのもあると思うので、今度は全力でトライしたいと思う。それで失敗したら、今後はフルマラソンは楽しんで走るものにするかもしれないな。

3日 ago

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です